【新連載 アキバ社労士の労務最前線】 何かあるとフリーズする社員
秋葉原に、『社会保険労務士事務所オフィス松本』を開設する実務家社労士が、人事担当者の悩み・労働関係諸法令など、労務の最前線情報をお届け致します。
さて、今回の相談は「何かあるとフリーズする社員」についての相談です。
「分からないことがあったら、質問するように」
と言って、仕事を与えるものの、仕事をしているのかしていないのか・・・何時間も机の前でフリーズしている。
「分からないことがあったら、聞きに来るように」
と何度も声をかけるが、反応は「はぁ・・・」と薄いようで、一体どうしたらいいのでしょう?というご相談です。
「いまどきの若者は・・・」、古今東西、いつの世も言われてきた言葉ですが、やはり、言いたくなるのが「いまどきの若者は・・・」。
顧問先へ伺うと、担当者から「いったい、どう教育をすればいいのか」という相談(愚痴?)を受けることがあります。
ひょっとしたら、社員は、「分からないこと自体がわからない」のかも?それとも、「何を聞けばいいかわからない」のかも。それとも、「忙しそうだから聞いたら悪い」と遠慮しているのかもしれません。
マニュアル世代の彼らは、自ら考えることより答えを与えられることに慣れています。それでも、なんとか自分なりに答えを見つけても、「そうじゃないだろ!」「よく考えろ!」と否定されることが多ければ、自分で考えることを止めてしまいます。
このフリーズ対策には、上司が質問されそうな点を前もって説明し、途中で何度も進捗を確認するしかありません。
もし、自ら考える社員となって行動して欲しいのならば、見つけた答えや成果に対して、「あと少しなのに、惜しい!」「今回は君らしくないねぇ、残念だ」と、期待感を持った対応が必要です。
「報(告)・連(絡)・相(談)は常識だろう」と怒り・嘆くのは簡単ですが、そこから教育していく必要があるのが現実なのです。
by office-matsumoto | 2010-11-01