最難関の資産管理、車両管理を極める!第14回
〜エコドライブの進め方 最終回
前回まで、エコドライブの導入から実践をお伝えしてきました。
しかし、「エコドライブを実践する」だけでは、エコドライブ活動を継続することは難しいといえます。
継続のためには、エコドライブを実践した結果を把握し、効果を評価することが必要になります。
1.車両別・個人別実績把握
省燃費活動・エコドライブを実施した場合でも、単に月間の燃料使用量や経費の総額を評価するだけでは、効果が長続きしないでしょう。
車両別、個人別に実績を把握し、車両別、個人別に目標を管理・評価が必要です。
過去の燃費を把握している場合には、前年同月で比べてエコドライブ活動を評価しましょう。もし、過去の燃費を把握していない場合は、現状を把握することから始めます。
車両に日別管理表を常備し、毎日、出発時、帰社時の走行距離と給油量を記入させます。
そして、その数値に基づいて月間の燃費を算出して基準燃費とします。
2.目標設定と評価
エコドライブ活動の目標として、前年同月の燃費(或いは基準燃費)に対し、5%〜10%燃費アップの目標を設定します。そして、実績把握を確実に行い、個人及び会社全体での達成度を確認し、省燃費活動の実施状況を点検します。
社内の雰囲気を盛り上げ、連帯感をはかるため、実績表やグラフ掲示も効果があると言えます。
さらに、「エコドライブ自己診断シート」を準備し、エコドライブの実践度を自らが点検し、改善点を見出し実行すれば、より高い効果と安全性の向上が継続的に得られます。
3.最大効果追求の為の併せ技、成果の還元・継続性の維持
省燃費活動・エコドライブを継続的に実施し、最大効果を得る手段として、社内コンクールはいかがでしょうか。
燃費向上で優秀な成果を挙げた社員への月間・四半期・年間表彰等を実施することで、社員のやる気を更に引き出し目標をステップアップさせていくことができるでしょう。
エコドライブ活動の経費削減効果として、燃料費・修理費の低減、そして交通事故減少による処理費用の減少などが挙げられますが、交通事故の減少は保険更新時の保険料の割引となって現れ、経費削減に大きく貢献します。
4.エコドライブで企業イメージ向上
交通エコロジー・モビリティー財団では、乗用車のエコドライブ促進の為、財団法人省エネルギーセンターと協力し「乗用車のエコドライブ講習の認定」に取り組んでいます。
このような認定を、エコドライブ活動の継続のために活用する方法もあります。
具体的には、認定を希望する団体が財団法人エネルギーセンター開催のインストラクター養成教習を受講し、その後、交通エコロジー・モビリティー財団に申請し、認定を得るものです。
認定された団体が行う講習会は、財団より受講者に終了証が授与されます。
エコドライブに関心を持ち実践する運転者が増えて行くことは、企業の大きな社会貢献とも言えるでしょう。