最難関の資産管理、車両管理を極める!第13回
〜エコドライブの進め方 3 実践編
【具体的なエコドライブ操作の実践】
エコドライブは安全運転そのものであり、安全とコストダウンを同時に達成し、"コンプライアンスのレベルアップ"および"環境への貢献"をも実現する理想的な運転方法と言えます。
そのため、全員が安全運転の基本技術を確実に習得し、実践することが大切です。
1.安全運転の基本習得
安全運転の基本は、危険な操作を避け、危険な場所・車両・人には極力近づかないこと、つまり「危険に近よらず、危険から離れる」ことといえます。
- ・優しい運転・互譲の運転
- ・三急(急発進・急ブレーキ・急ハンドル)の禁止
- ・速度の抑制・車間の確保
- ・運転中の多重動作(携帯など)厳禁
- ・飲酒・酒気帯び運転の撲滅
- ・危険予知運転・防衛運転の実践
これら安全運転の基本が再認識され、実践できれば、エコドライブの成果がさらに期待できるでしょう。
2.アイドリングストップ
アイドリングストップは、今や社会的なマナーともいえます。
食事や休憩或いはCVS等に買い物に立ち寄った時は、こまめにエンジンを切る習慣を身に着けましょう。10分間のアイドリングで130ccの燃料を浪費すると言われています。
現代の車両に暖機運転は不用です。走行しながらのウォームアップで充分です。冬季間でも、少しゲージが動いたらすぐスタートしてください。
3.空ふかしの禁止
停車中・発進時・走行中に空ふかしを頻繁に行う運転は、燃料を浪費するばかりではなく事故や苦情の原因になります。このような悪癖を持った運転者は即刻改善が必要でしょう。
4.穏やかな発進・加速
ふんわりアクセル「eスタート」、常に優しい発進を心がけましょう。ゆっくりと踏み込むようにし、踏みすぎに注意するだけでも10%燃費が改善します。
5.早めのシフトアップ
マニュアル車のギアチェンジは早めに行い、低速で引っ張らないようにしましょう。
これで、20%燃費が改善します。
6.一段上のシフトでの走行
ノッキングしない程度に一段上のギアで走行することにより、エンジン回転数が抑えられ燃費は8%向上します。
7.一定速度運転(波状運転防止)
車間距離の確保が大切です。車間距離を詰めたり、速度にムラのある走行は、加減速の機会も多くなり2%〜6%燃費を下げてしまいます。速度を抑制し、アクセルペダルのバタつきを抑えた運転が求められます。
8.高速道路の巡航速度の設定
高速道路の走行は無意識のうちに速度を上げ過ぎてしまいます。高速運転は風の抵抗が強く、時速10キロアップで燃費は7〜8%悪化します。高速道路での社速(例80キロ)を決め巡航速度で走行しましょう。
9.エンジンブレーキの活用
下り坂、信号停止前は早めにアクセルから足を離し、エンジンブレーキを使いましょう。惰性運転で減速しながら最小限のフットブレーキをかけることで2%エンジン回転数が抑制されます。
10.予知運転による停止・発進
交差点、危険箇所等では事前に危険を予知し、スピードを抑制することが安全、省燃費につながります。KYTの導入は効果的な対処法といえます。
11.その他、留意事項
社有車で出かける際には、訪問先への安全かつ最短ルートを事前に確認し、道路交通情報を収集して無駄な走行を防止しましょう。一時間の走行で10分余計に走行すると14%燃費が低下します。
次回は、省燃費活動第4のポイント 「燃費の実績管理・評価」をお伝えします。