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最難関の資産管理、車両管理を極める!第8回
〜KYT(危険予知トレーニング)の進め方 2〜

前回は、「KYTとは何か」、「なぜKYTが事故未然防止に有効なのか」についてお伝えしました。

自らの経験(ヒヤリ・ハット)や事故発生個所、日頃から危険だと感じている個所等を出し合い、皆で対策をまとめることは、危険を予知するとともに、事前に対処することへの「気づき」を身に付けることにつながります。
この「気づき」が最も重要である、とお伝えしました。

今回は、KYTの具体的な進め方についてお伝えいたします。
KYTを日常業務に組み込み、参加意識と共通認識を高めていくには、次の手順を踏むと良いでしょう。

  • 1.現状把握
      (1)過去に事故を起こした、あるいは事故を目撃した場所を挙げます。
      (2)日頃の運転で、危険と感じている、あるいは「ヒヤリ・ハット」した場所・事例を挙げます。

  • 2.危険箇所・要因の整理
      (1)事例ごとに簡単なトレーニングシートを作成します。トレーニングシートとは、事故の危険が予想される状況と、その対策を記入するものです。
      (2)事例ごとに、危険が予想される箇所・状況の写真と、「予想される危険」を4?5項目列挙したものを、トレーニングシートに記入します。

  • 3.危険回避対策
      (1)「予想される危険」に対し、その「回避策」を話し合います。
      (2)トレーニングシートの「予想される危険」の下に「回避策」を記入します。

  • 4.共通認識の醸成
      (1)できあがったトレーニングシートを点検します。
      (2)KYT実践の「方法とスケジュール」を話し合います。

  • 5.KYTの実践
      (1)毎日、継続的に「ワンポイントKYT」を実践するのが効果的です。
        1. 作成したトレーニングシートを日替わりで提示し、危険箇所と回避策を再確認しましょう。
        2. "毎日の継続"が重要で、さらに月1回程度のKYT会議が開催できれば、より良いでしょう。
      (2)過去の事故件数・内容の整理と今後の削減目標を設定(全員への共通認識と成果追求)します。
        1. KYTの実践と事故削減キャンペーンの抱き合わせ実施は大変有効です。
        2. 全社(職場)挙げての取り組みにより、全員の参加意識が向上します。

以上の取り組みは、自らが参加する能動的な取り組みとなり、与えられる安全教育とは違う特徴があります。

上記のようなトレーニングを一から実施する余裕がない場合などは、KYTに関する簡便なマニュアルやトレーニングシート、あるいはDVDが販売・頒布されていますので、それを活用したり、参考にするのも良いでしょう。

次回は、KYTの実践と効果測定をご紹介します。

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