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最難関の資産管理、車両管理を極める!第11回
〜エコドライブの進め方 1

安全とコストダウンを同時に達成し、さらに、コンプライアンスのレベルアップ、および企業のエコ活動にも貢献するのが、『エコドライブ』です。
エコドライブを実行するための、具体的な実践方法をお伝えします。

※詳細は『月刊総務』2011年8月号 総務マニュアル「中小企業のための安全運転管理法」をご覧ください。

1.社会全体で取り組むエコドライブ

1997年12月の京都議定書採択以降、CO2をはじめとする温室効果ガスの削減やクリーンエネルギー開発の促進など、地球温暖化防止策の実効性が強く求められています。
そのひとつとして注目されているのがエコドライブ活動。関連行政機関・業界団体はもちろんのこと、今や社会全体での取り組みがなされています。

交通エコロジー・モビリティー財団、財団法人省エネルギーセンターではエコドライブを積極的に啓蒙し、エコドライブ講習の開催をはじめ、各種テキストなどの頒布や、車両が排出するCO2の削減活動をサポートしています。
推進活動のひとつに「乗用車のエコドライブ講習の認定」があります。
財団法人省エネルギーセンターではインストラクター養成教習を開催しており、このインストラクター養成教習を受講し、認定を受けた団体は、エコドライブ講習会を行うことができます。
そして、その講習会を受講した人には交通エコロジー・モビリティー財団から修了証が授与されます。

このような取り組みを通じて、エコドライブに関心を持つ従業員が増えることは大きな社会貢献ともいえます。

2.省燃費活動 4つのポイント

エコドライブをひとことで言えば、「法を守った運転」で、「優しい運転」です。
省燃費だけにとどまらず、究極の安全運転方法であり、また、修理費が少なく耐用年数の良い車両管理だといえます。

では、単にエコドライブを実践するだけで、上記の効果が得られるでしょうか。
波及効果を含め、最大効果の得られる広義のエコドライブとは、車両の購入・保守点検から始まり、従業員への啓蒙・教育、徹底した実践、効果測定・評価へと繋がった体系的な省燃費活動全体であるといえます。

実は、社員それぞれが、ある程度エコドライブを実行している場合は多いのです。それを、体系づけ、日常業務の中に組み込んでいくことで、思わぬ相乗効果が得られます。
有効活用ができ、高い効果が得られるための省燃費活動は、次の4ポイントです。

  • 1.車両の仕様選定・軽量化
  • 2.こまめな保守点検
  • 3.エコドライブの準備と実践
  • 4.燃費の実績管理・評価

●車両の仕様選定・軽量化
車の燃料は、排気・冷却・伝達・摩擦によりエネルギーを消費し、実際にタイヤを動かすのに使われる燃料は35%弱だといわれています。従って、このタイヤ駆動エネルギーを如何に有効に活用できるかがエコドライブのポイントとなります。
重い車両、空気抵抗の大きい車両形状、摩擦の大きいタイヤなどは燃費を低減させます。そのため、社有車の購入時には、業務に適した車種・型式であることはもちろん、エコの観点からの検討が必要になります。
また、不要な付属品の取付けや無用な積荷を抑制することにより車両の軽量化をはかり、走行抵抗を低下させるなどの対策も重要です。

●こまめな保守・点検
タイヤの選定・点検も重要です。
内部がベルトにより補強されているため回転変形が少ないラジアルタイヤや、扁平率が低く転がり抵抗が小さいチューブレスタイヤなどは、エコ効率を高めるタイヤといえます。
タイヤの空気圧が低いと転がり抵抗が高まり、燃費を下げてしまうだけでなく、早くタイヤが磨耗します。エコ効率の良い空気圧は、基準の約10%弱程度高めが良いでしょう。また、エアークリーナーの目詰まりは燃費を3〜5%、エンジンオイル管理の不備やエアコンガスの減少、過度な温度設定も燃費を数%下げます。
社有車の管理は車両台帳・車両管理点検表・運転日報などで行いますが、エコドライブの観点からも、日常点検項目や管理表の見直しが必要といえます。


次回は、省燃費活動第3のポイント「エコドライブ 準備と実践」をお伝えします。

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